東日本大震災で被災された方々ならびに原子力発電所の事故で避難されている皆様に、心よりお見舞い申し上げますとともに、お亡くなりになられた方々のご冥福と、1日も早い復旧・復興、原発事故の収束をお祈り申し上げます。この未曽有の大震災を忘れないというメッセージを、学会期間中を通して伝えたいと思います。なお本大会の経費の一部を東日本大震災の義援金とさせていただく予定です。
さてこの度、第39回日本磁気共鳴医学会大会(JSMRM Annual Meeting 2011)を産業医大でお世話させていただくことになりました。九州での大会は、私の師匠の高橋睦正先生が1991年9月に熊本で開催されて以来ちょうど20年ぶりであり、巡り合わせを感じます。この2011年3月に九州新幹線が全線開業し、九州はとても活気づいています。
JSMRMの最大の強みは、基礎、臨床、技術の各領域の会員が協力しながら、大きな目標である磁気共鳴医学の発展に取り組んでいることと考えます。本大会も、様々な領域の研究者が、様々な視点から磁気共鳴医学の進歩を学び、知ることができる機会になれば幸いです。
またJSMRM は、関連研究を含めると基本的にMRIというたった一つのモダリティに対し、毎回1300名以上の出席者があり、500以上の演題が発表されるという点において、極めてユニークな学会であり、MRIの大きなポテンシャルや発展性を感じるものです。MRIの将来は明るく、夢と希望に満ちあふれています。
そのようなワクワク感に満ちた学会になるよう、特別講演、海外招聘講演、シンポジウム、ワークショップ、ランチョン・イブニングセミナーなど準備してきました。
学術大会の基本である一般演題は565題もの応募をいただきました。また教育委員会の企画による教育講演は今年もたいへん充実しています。今回の震災では多くのMR装置も被災しましたので、その状況を「緊急報告」していただきます。
九州は元気のよいアジアの国々に近く、地理的な重要性が益々高まる中、この地で、日韓合同シンポジウム(Japan-Korea Friendship Symposium)を行うことになったのも何かの縁と思います。これを機会に、日本(JSMRM)と韓国(KSMRM)の交流がより深まることを願っています。
最後に、多大なご協力を頂いた、学会関係者各位、学会事務局、教育委員会、シンポジウム世話人、プログラム委員、九州・山口の放射線医学教室、JIRA、医療機器・製薬企業、北九州市に心より感謝いたします。
“Dream of MRM” MRM is exciting, promising, and fun!第39回日本磁気共鳴医学会大会
大会長 興梠征典
産業医科大学 放射線科学教室